概要
以前紹介した佐々木さんの『伝え方が9割』の続編。
前著をさらにかみ砕いて解説。続編の本著で新たに追加された技術も掲載されている。
本書はワーク形式なので、肩ひじ張らず気軽に読める。いつでもポケットやカバンに入れて持ち運べる伝え方のレシピシート付き。
言葉の具体例が多く、場面を想像しやすいので、多くの方におすすめの書籍である。
まとめ
伝え方のコツの一つを紹介する。
たとえば、Aさんは道路を渡ろうとする際、子供に対して「危ないから、手をつないで」といっても「いや」と言われるばかりだった。
しかし、「私一人だと危ないから、一緒に手をつないでくれない?」と子供を大人扱いすると、その子は喜んで手をつないでくれたという。
これは、子供の認められたい欲を逆手に取った伝え方といえる。
このように、伝え方ひとつで生活やコミュニケーションが大きく変化することがある。
本著では、前著で述べられていない新たな伝え方のコツを3つ紹介している。以下に紹介されている方法を簡単に解説した。
①ナンバー法
数字を言葉に入れると、それだけで説得力が増す原理を応用。数字が入ると、圧倒的に目を引くことから取り入れられた。
例 ひとつぶ300メートル
②合体法
じつは、世の中にあるもののほとんどが「2つのものの組み合わせ」で生まれている。
たとえば「壁ドン」「ポケットモンスター」など。
作成の方法として、まず軸になる言葉(例、たこ焼き)を選び、別軸の言葉(例、ここでは「大きい」の言い換えである、巨大、野球ボール、男の、重量級)の言いかえをたくさん出す。
その後、それらの単語を組み合わせる。(例、重量級たこ焼き)
③頂上法
一番になるものに対し、人は注目する原理を応用。
「店長イチオシ」「ラ王」「私ミシュランで星三つ」など「一番である」ことを前面に押し出す方法。
感想
前著の内容も興味深いものばかりだったが、本書も対話形式で伝え方を知ることが出来、読みやすく引き込まれる内容だった。
勿論自分の子どもだけでなく、友人間や職場の上司などに対しても伝え方を工夫すれば、コミュニケーションがよりスムーズに進みそうだと改めて思った。
私も友人と会話する際に、本書の内容を少しずつ取り入れてみたい。
出典 佐々木圭一『伝え方が9割②』ダイヤモンド社 2015年4月